世間ではボツリヌス療法は「美容診療」というイメージが先行している印象を受けますが、ボツリヌス療法は疾病治療として半世紀近い歴史があり、さまざまな疾患に活用されてきました。歯科においても新しいアプローチとして近年注目を集めています。
ボツリヌス療法により力のコントロールは補綴装置や口腔内の状態、咬合のバランスなどを基に、歯科医師だからこそできる科学的根拠を持って患者さんに提供できる歯科治療の1つです。
人はストレスを感じると、だるさ、動悸やめまい、血圧の上昇、食欲不振、睡眠障害など、さまざまな不定愁訴を生じます。同時に歯を食いしばって耐えそうとしますが、過度な咬合力は歯牙破折や顎関節症異常など、多岐にわたる症状を誘発します。ボツリヌス療法は美容外科などでは一般的ですが、お口周辺の問題を改善するためには、噛み合わせや顎の関節など、口腔内の状態を考慮する必要があります。歯科医院で実施するボツリヌス療法では、必要に応じて口腔内の処置を並行して行うことで、よりバランスのとれた総合的な治療が期待できます。
顎関節症の治療で、一般的なスプリントによる治療やかみ合わせ治療と合わせてボツリヌス注射を行うと、より短時間で顎関節症の症状を改善できます。
少しでも顎や顎関節に異常を感じている方は、お早めにご相談ください!